経団連「裁量労働制の拡充を求める」提言を公表

日本経済団体連合会(経団連)は5月13日、「裁量労働制の拡充を求める」提言を公表した。
 
日本の労働生産性は低迷しており、今後、生産年齢人口の減少は一層加速することから、労働生産性を高めることは喫緊の課題である。成長産業や分野等への労働移動を促進すると同時に、働き手一人ひとりのアウトプットの質を最大化するためには、柔軟で自律的に働ける環境整備が不可欠であり、また、生成AIの急速な発展・普及は、今後、働き方や労働の質を大きく変化させることが想定される。
 
こうした状況を踏まえると、働き方の基盤となる労働時間法制は、今まさに見直すべきタイミングに来ており、労働者の働きやすさの向上と企業の成長・発展に向けて必要な労働時間法制の見直し、特に裁量労働制の拡充が必要である。
 
経団連では、裁量労働制の見直しの方向性として、裁量労働制への適用を求める業務として以下の3つを挙げている。
 
1 裁量労働制の対象とならない業務が一部混在する業務 
企画業務型裁量労働制の対象業務をメインの業務として働いているにも関わらず、一部に非対象業務が含まれることで、裁量労働制を適用されないという事態が生じており、こうした業務にも裁量労働制の適用を認めるべきである。
 
2 課題解決型提案業務 
この業務は、一部に顧客への提案などの非対象業務が混在する点と、「事業の運営に関する事項についての業務」に当てはまらない点で、現行の企画業務型裁量労働制の対象とはならないことから、一部、対象ではない業務が入り、かつ「他社の事業」の運営に関する業務を担う場合についても、裁量労働制の適用を認めるべきである。
 
3 シェアードサービス業務
裁量を持って働くシェアードサービスの労働者も対象となるよう、「他社の事業の運営」に関わる業務での裁量労働制の適用を認めるべきである。
 
なお、裁量労働制の拡充のあり方として、裁量労働制の拡充に当たっては、現在適切に運用している企業の取組みを参考に、長時間労働防止、処遇確保の濫用防止策を組み込んだ見直しを行うべきとしている。
 
(参考)「裁量労働制の拡充を求める」

https://www.keidanren.or.jp/policy/2026/023.html