2026-04-30
日本商工会議所・東京商工会議所(小林健会頭)は、4月16日、知的財産政策について中小企業のニーズや実態を踏まえ、標記意見を取りまとめ、公表した。
わが国経済は「成長型経済」への移行という重要な局面を迎えているが、そのためには、国内経済を支える中小企業の「稼ぐ力」を高め、地域経済の好循環を促進することが不可欠となっている。技術・ノウハウなどの知財は、中小企業の「稼ぐ力」の源泉であり、地域・中小企業の「稼ぐ力」の強化に向け、知財の創造・活用・保護による付加価値向上が重要となっている。
また、近年、特定国への過度な依存や供給網の途絶といった地政学リスクが増大しており、わが国においても、「強い経済」の実現に向け、産業基盤・経済安全保障の強化を図る観点から、AI・半導体、安全保障技術など戦略分野への投資や研究開発の強化が進められている。これらの投資の成果を持続的な競争力として定着させるためには、サプライチェーンを支える中小企業の技術やノウハウを知財として適切に保護・活用し、経営戦略の中に位置づけるとともに、供給網全体の中で不可欠な役割を確保していくことが重要である。
今後、戦略分野への投資を進めるにあたり、知財を産業競争力の基盤として位置付け、研究開発支援、標準化、調達政策、人材育成等と一体的に推進する政策体系の構築が求められているところである。
このような考えのもと、このたび公表された要望書では、優先度別に要望項目を整理し、それぞれの要望に沿った施策・支援の展開により、中小企業の知財活用を推進するよう提言が行われている。
要望書は【最重点要望項目】、【重点要望項目】、【重要要望項目】から構成されており、それぞれ下記の要望が行われている。
【最重点要望項目】
1. 知的財産の創造・活用促進に向けた財政措置の拡充
2. 「知財経営支援ネットワーク」を活用した知的財産の重要性に関する普及啓発
3. 知財侵害抑止の強化に向けた指針・制度策定の検討
【重点要望項目】
1. 中小企業・小規模事業者向け各種補助金における知財活用の優遇促進
2. イノベーション拠点税制の活用促進・制度の拡充
3. 知財取引適正化に向けた中小企業の法務対応支援強化
4. 中小企業における生成AIの活用支援強化・法制度整備
5. 日本のコンテンツの海外普及推進および保護強化
6. 地域団体商標や地理的表示(GI)の取得推進と活用支援
【重要要望項目】
1. 官民共創による中小企業の「稼ぐ力」の強化
2. 知財取引適正化の徹底
3. 国際競争力向上に向けたイノベーション創出支援
4. コンテンツ関連産業の拡大に向けた取引・労働環境の整備
5. 地域経済の持続的成長に向けた地方自治体の支援体制強化
(参考)「知的財産政策に関する重点要望」について
https://www.jcci.or.jp/news/recommendations/2026/0416140001.html

