中小企業庁 「中小企業における事業再生支援のあり方検討会報告書」を公表

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中小企業庁は3月24日、「中小企業における事業再生支援のあり方検討会報告書」を公表した。
 
報告書は、事業再生の現場で顕在化している課題を、事業者、金融機関など四つの主体に分け、実態・背景・傾向の順に整理し、各主体の課題は相互に関連して早期着手の遅れ、規律と出口の不明確さ、人材と連携の不足といった横断的課題を強めているとしている。
 
まず、事業者の課題として、財務・会計知識の不足により自社の経営実態の把握が遅れることや、公的支援・中小企業活性化協議会(以下、「協議会」という。)は、協議会に関する認知の低さから適切な支援につながりにくいこと、事業者(経営者)自身が問題を先送りして適切な行動をとれないこと(決断・意思決定の欠如)に大別され、結果として、課題の先送りや対処の遅延を招き、再生フェーズでの対応難度を高めている。
 
続いて、協議会の課題は、中小企業再生支援の中核的存在であるが、案件の持ち込まれるタイミングや支援内容、組織体制・支援メニューに関して課題を抱えている。支援メニューは増加した一方、最終的な収益力改善や再生支援完了に至る割合は必ずしも高くなく、適切な出口を見据えていない計画が見受けられる。また、各協議会の支援力にばらつきがあり、案件の質的変化(小規模・スポンサー型の増加)と人員・ノウハウの制約が、これらの課題を一層深刻化させている。
 
金融機関の課題は、再生フェーズ企業への対応が手薄で、協議会への案件持ち込みが遅延する傾向がある。背景には、再生専門人材の育成不足に加え、デットガバナンスの低下、引当の見積りに係る実務運用と再生支援の目線の乖離など、複合的な要因がある。
 
士業等の課題は、中小企業の事業再生を担う重要なプレイヤーであるが、案件が都市部に集中し、地方での育成機会が限られ若手専門家の定着が進まないこと等から、担い手の不足と地域偏在が深刻化している。
 
このような状況を踏まえ、対応の方向性として、以下の4点を挙げ、「成長型再生」に向けた取組を進めるべきとしている。
1 事業活動が継続困難となる前の支援の早期着手に向けた予兆管理
2 再生支援の規律を強化し、「事業再生」支援での協議会の重点的な能力発揮
3 協議会支援力の強化
4 民間支援専門家支援拡大を通じた地域における再生支援機能を強化
 
(参考)「中小企業における事業再生支援のあり方検討会報告書」

https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/kenkyukai/index.html#jigyousaiseishien