2026-05-20
中小企業庁は、このほど「少額減価償却資産の特例を拡充しました」(リーフレット)を公表した。
これは、令和8年度税制改正により、「少額減価償却資産の特例」(以下「本特例」という。)
が大きく見直され、これまで30万円未満であった取得基準額が40万円未満に引上げられるなど改正についての内容を伝えるリーフレットである。
本特例は、これまで従業員数500名以下の青色申告を提出する中小企業者等と従業員数300名以下の出資金等が1億円超の組合等が10万円以上30万円未満の減価償却資産を購入し、使用している場合に、購入した年度で取得金額の全額を一括費用計上できる特例であり、取得する減価償却資産は年間の合計で300万円を上限としている。
通常、固定資産は耐用年数に応じて毎年少しずつ費用化するが、この特例を活用することで利益の圧縮による節税効果が期待できることから、特にIT機器導入や設備更新を進める中小企業等がこの制度を利用してきた。
今回の改正では、取得額の上限が30万円未満から40万円未満に引上げられ、対象者については従業員数500名以下から400名以下の中小企業等に変更された。
取得額の年間の合計300万円の上限の要件については変更なく、適用期限は令和11年(2029年)3月31日まで延長された。
40万円未満の対象となる減価償却資産について注意すべき点としては、貸付け(主要な事業として行われるものを除く)に使用されるものを除くことや中小企業経営強化税制のE類型の適用を受ける場合に、E類型の投資計画の期間中は本特例の適用を受けられないとされている。
適用手続きは比較的簡単になっており、個人事業主については、青色申告決算書の「減価償却費の計算」の「適用」欄に「措法28の2」と記載することとされており、法人については、法人税の確定申告書に別表と適用額明細書を添付することとされている。
なお、リーフレットでは、「本税制の詳細」及び「経済産業関連税制の詳細」についてQRコードにより案内している。
近年は、デジタル化や物価上昇の影響により設備価格が高騰していることから、取得基準額の40万円未満への引上げにより、対象資産が広がることで、中小企業のDX推進や生産性向上を支える改正として期待されている。
(参考)少額減価償却資産の特例を拡充しました
https://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/zeisei/pamphlet/syougaku_shisan.pdf
(参考)少額減価償却資産の特例(40万円未満の資産は取得時に全額損金算入できます)
https://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/zeisei/tokurei/syougaku_shisan.html

