2026-09-01
厚生労働省は、8月7日に「令和7(2025)年労働安全衛生調査(実態調査)」の結果を公表した。
この調査は、事業所における安全衛生管理、労働災害防止活動や労働者の仕事・職業生活に関するストレスなどの実態を把握することを目的に毎年、実施されている。
今回の調査では、常用労働者を10人以上雇用する民営事業所から約14,000事業所とその事業所で働く労働者・派遣労働者、約18,000人を対象として調査が行われた。
調査結果によると、事業所におけるメンタルヘルス対策の実施割合は63.0%であり、前年の63.2%と比較するとほぼ横ばいの状況となっている。
事業所の規模別に見ると労働者数50人以上の事業所は93.7%(前年94.3%)、労働者数30~49人の事業所で72.0%(同69.1%)、労働者数10~29人の事業所で54.6%(同55.3%)となっており、規模が大きくなるほど、メンタルヘルス対策の実施割合が高くなる傾向にあることがわかる。
メンタルヘルス対策を実施している事業所におけるストレスチェックの実施割合は、64.0%(同65.3%)で、これを事業所規模別にみると、労働者数50人以上の事業所で89.8%(同89.8%)、労働者数30~49人の事業所で58.4%(同57.8%)、労働者数10~29人の事業所で55.9%(同58.1%)となっており、50人以上の事業所では高い実施率であるが、30~49人、10~29人規模の事業所では5割程度にとどまっている。
高年齢労働者に対する労働災害防止対策の取組状況では、60歳以上の高年齢労働者が働く事業所において、厚生労働省が策定した「エイジフレンドリーガイドライン」(※)を知っている割合は24.8%(同21.6%)と前年より3.2ポイント上昇しており、認知度は高まってきている。
一方、実際に高年齢労働者に対する労働災害防止対策に取り組んでいる事業所の割合は20.4%(同18.1%)であり、前年から2.3ポイントの上昇となっているもののまだ2割程度の状況となっている。
科学物質を取り扱う事業所におけるリスクアセスメントの状況では、労働安全衛生法第57条の2には該当しないが、危険有害性がある化学物質を使用している事業所のうち、リスクマネジメントをすべて実施している事業所の割合は55.5%(同52.2%)となっており、前年より3.3ポイント上昇している。
長時間労働の状況については、過去1年間に1カ月の時間外・休日労働が80時間を超えた月があった労働者の割合は、1.4%(同1.5%)で、0.1ポイント減少している。
また、このような労働者に対しての医師による面接指導の有無をみると、80時間を超えたすべての月に医師の面接指導を受けた割合は16.2%(同12.6%)となっており、前年より上昇したものの更なる改善が望まれる。
厚生労働省では、この調査結果を基礎資料として、今後の労働安全衛生行政を推進していくとしている。
(※)高年齢労働者が安心して安全に働ける職場環境づくりや労働災害の予防的観点からの高年齢労働者の健康づくりを推進するために厚生労働省が令和2年3月に作成したガイドラインのこと
(参考)令和7年 労働安全衛生調査(実態調査)結果の概要
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/r07-46-50b.html

