2026-01-06
東京都は、12月4日、特別区長会、東京都市長会及び東京都町村会と連携し、国に対して「ふるさと納税」制度の廃止を含めた抜本的な見直しに関する共同要請を行った。
この共同要請では、現在の制度が、ふるさと納税の当初の創設目的から大きく逸脱し、下記のような状況になっているとしている。
・返礼品目的のいわば官製通販となっている。
現状、自治体の多くは、過熱する一方の返礼品競争に巻き込まれ、地域のあり方を改めて考える暇もなく、より多くの寄附を集めるパイの奪い合いに注力せざるを得ない状況となっている。
・自治体間での寄附受入額の格差と仲介サイト委託料などの多額の経費を要している。
人気のある地場産品の有無など競争力の違いから、自治体間での寄附受入額の格差が顕著となっているほか、寄附先の自治体において、仲介サイト委託料など多額の経費が生じており、令和6年度の寄附受入額1兆2,728億円に対し、自治体が活用できる額は、6,826億円程度と、寄附受入額の5割程度にとどまっている。
・地方交付税全体の財源を圧迫している。
どの地域に住む国民にも一定の行政サービスが提供できるよう財源保障するための地方交付税を用いた減収額の一部補塡は、地方交付税全体の財源を圧迫しており、ふるさと納税制度は、我が国全体の行政サービスとして使われるべき財源を縮小させる制度に他ならず、制度の意義や目的から大きくかけ離れたものとなっている。
上記の状況を踏まえ、下記事項の見直しを求めている。
1.住民税控除額のうち、特例分の上限を所得割の「2割」から以前の「1割」に戻すとともに、控除額に定額の上限を設けること。
2.募集に要する費用の上限を寄附金の額の合計額の「100分の50」から縮小を図ること。特に返礼品経費の上限については、「1000分の30」から更なる縮小を図ること。
3.「手続きの簡素化」という名目で、一方的に所得税控除分を地方自治体に肩代わりさせているワンストップ特例制度について、既にマイナポータル連携による確定申告が開始されている現状を踏まえ、速やかに廃止すること。廃止までの間の地方自治体の税収減分については、全ての地方自治体に財源を措置すること。
東京都では、この要請にあわせて、「「ふるさと納税」についてもう一度考えてみませんか?」というウェブサイトを更新し、「ふるさと納税」により東京都民の税金が流出していること(令和7(2025)年度の減収額は2,161億円(都民税862億円、区市町村民税1,299億円)、これまでの累計は1兆1,593億円)や「ふるさと納税」の問題点についても記載をしている。
(参考)「ふるさと納税」制度の廃止を含めた抜本的な見直しに関する共同要請について
https://www.metro.tokyo.lg.jp/information/press/2025/12/2025120503

