2016年末で1千万を超えたNISA口座開設〜金融庁

2016年12月末現在におけるNISA(少額投資非課税制度)の総口座数は1061万3172口座と1千万口座を超え、2015年12月末時点(987万6361口座)から7.5%増えたことが、金融庁が14日に発表した「NISA口座の開設・利用状況に関する調査」結果で分かった。その投資総額は約9兆4096億円で、2015年12月末時点の約6兆4445億円から、1年間で約2兆9651億円増と1.5倍に増えている。

同調査は、銀行や証券会社などNISAを取り扱う金融機関693法人を対象にNISAの口座開設数や投資額などを調べたもの。NISA投資を商品別にみると、「投資信託」が約5兆7637億円と全体の61.3%を占めて最も多く、次いで、「上場株式」が約3兆4019億円(構成比36.2%)、「ETF(上場投資信託)」が約1572億円(同1.7%)、「REIT(不動産投資信託)」が約867億円(同0.9%)だった。

NISA口座開設数約1061万口座の年代別の口座開設者比率をみると、「60歳代」が25.6%を占めて最も多く、次いで「70歳代」19.3%、「50歳代」16.7%、「40歳代」15.3%などとなっており、60歳代以上が53.4%と5割強を占めている。2015年12月末からの増加率をみると、「40歳代」の12.7%増、「30歳代」の10.4%増が目立つが、「20歳代」は5.3%増と、前年末での41.9%増に比べ伸び率が大幅にダウンしている。

また、NISAの総投資額約9兆4096億円を年代別にみると、「60歳代」が30.4%(約2兆8569億円)を占めて最も多く、次いで「70歳代」が22.0%(約2兆688億円)などとなっており、60歳代以上の割合が59.2%と約6割を占める。一方で、「20歳代」(約2566億円)は2.7%、「30歳代」(約7856億円)は8.3%に過ぎず、2015年12月末からの増加率も約1.5倍と、前年末での約2.3倍増に比べダウンしている。

2016年12月末のNISA口座の残高(時価総額)は約6兆3360億円にのぼる。また、2014年から2016年の利用枠で買付があった金融商品で、2016年中に売却された額は約1兆2601億円。同期間の利用枠で買付があった金融商品から生じた配当金のうち、2016年中に受け取った配当金額は約4347億円だった。なお、2016年12月末時点における積立投資契約件数は116万2121件、その毎月の積立投資設定総額は約262億円となっている。

同調査結果については↓
http://www.fsa.go.jp/policy/nisa/20170614-1/01.pdf