2026-08-18
国税庁は7月27日、「国税庁におけるAIの活用」を公表した。
同庁におけるAIの活用については、「予測AI(※1)の活用」と「生成AI(※2)の活用」の大きく2つに分けて取組が進められている。
予測AIは、既知のデータを基にした、将来の数値や状態に関する未知の事象の予測、機械学習、ロジカルな作業に強みがあり、申告漏れの可能性が高い納税者の判定等に活用している。生成AIは、新しいコンテンツ(文書・画像など)の生成、会話機能などに強みがあり、AIに関する最新の技術を活用し、職員の業務効率化や課税・徴収事務の効率化・高度化、納税者サービスの向上を積極的・計画的に推進するほか、生成AIの業務利用に関する職員全体の意識・スキルの底上げを図るとしている。
なお、これらの取組を進めるに当たっては、セキュリティリスクやハルシネーションリスク(※3)などにも十分注意し、対策を講じるとしている。
各事務における具体的な取組については、以下のとおりである。
課税事務については、保有する膨大なデータを予測AIによって分析し、各税目等に関して申告漏れのリスクを判定してスコア化する予測モデルを構築している。また、これら以外にも、所得税申告の不正還付リスク判定や法人の不正申告のパターン判定など、多様な観点に特化した様々な予測モデルを構築している。
徴収事務については、滞納者の各種情報(過去の接触事績等)を基に、接触できる可能性の高い方法を予測するモデルや曜日・時間帯ごとの応答予測モデルを構築している。
業務の効率化については、政府職員が利用可能な生成AI利用環境として、デジタル庁がガバメントAI「源内(げんない)」を整備しており、同庁では、調査・徴収事務で利用可能なセキュアな環境が必要であることから、「源内」を基に独自の生成AI利用環境を令和8年度中に構築し、業務利用を開始する予定としている。
納税者サービスについては、納税者の方と対話を繰り返しながら、同庁ホームページ上の情報を基に生成AIが回答を行うチャットボットを構築し、納税者の方にとって分かりやすい情報提供を実現していく予定としている。
※1 過去のデータ等を分析し、未知の事象を予測することに強みを持たせたAI
※2 文章および画像等の新しいコンテンツを生成できるAI
※3 生成AIが事実とは異なる内容をもっともらしく回答してしまうリスク
(参考)「国税庁におけるAIの活用」
https://www.nta.go.jp/about/introduction/torikumi/digitaltransformation2023/index.htm

