チャットボットによる年末調整相談の開始

国税庁は、9月25日に同庁ホームページにおいて「税務相談チャットボット」による年末調整の相談を開始した。
 
「税務相談チャットボット」とは、税金の相談に対してAI(人工知能)を使って、自動で回答するウェブサービスで24時間利用可能(メンテナンス時間を除く)で土日も対応している。
 
チャットボットでの相談は、画面のメニューを選択する、もしくは自由に質問を入力することで、キャラクター(税務職員ふたば)が自動で回答する仕組みになっている。
 
これまで、チャットボットは「所得税の確定申告(令和6年分)」、「e-Tax、確定申告書等作成コーナーの操作方法」、「消費税の確定申告(令和6年分)」、「インボイス制度」に対応していたが、今回、新たに年末調整(令和7年分)に対応することとなった。
 
使い方は、まず「チャットボット(ふたば)に質問する。」をクリックすると「年末調整」、「所得税の確定申告」、「e-Tax、作成コーナーの操作方法」、「消費税の確定申告」、「インボイス制度」のメニューが表示される。
 
ここで、相談項目を選択し、次のメニュー画面から相談内容を選択していくことで回答が表示される。もし、どのメニューを選んでよいかわからない場合は、メニュー画面で相談項目を選択後、次のメニュー画面の下に表示される「ここに質問を入力してください。」と書かれたスペースに質問を入力することで回答が表示される。
 
例えば、年末調整で提出が必要な書類についてメニュー画面の選択で調べる場合、画面上の「提出が必要な申告書と添付書類」を選択すると「あなたが年末調整で受けたい控除の種類を選択してください。」と表示され、次に「住宅ローン控除(2年目以降)」を選択すると「住宅取得借入金等特別控除申告書」と「住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書」の説明が表示されるほか、控除申告書をなくした場合の手続きについても参考情報として表示される。
 
話し言葉による質問で調べる場合、例えば、「令和7年度の改正について知りたい。」と入力すると「令和7年分の改正について(基礎控除の見直し等)」ですね。」「令和7年分の年末調整においては、次のような見直し等が行われています。」と回答があり、基礎控除の見直しなど改正内容についての説明が表示される。
 
チャットボットによる年末調整の相談は、令和7年分を対象としており、過去の年分には対応していないこと、日本の居住者の所得税を対象としており、非居住者には対応していないことなど一部の質問について回答が表示されないため、注意が必要である。
 
チャットボットに年末調整の相談ができるのは、令和8年1月31日までとなっている。
 
(参考)チャットボット(ふたば)に質問する

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/chatbot/index.htm