「インターネットトラブル事例集(2025年版)」の公表

総務省は令和7年4月14日、青少年のインターネット利用に係る最新のトラブル事例を踏まえ、その予防法等をまとめた「インターネットトラブル事例集(2025年版)」を作成・公表した。
 
また、オンラインカジノの違法性等の周知を強化するため、警察庁、こども家庭庁と連名でチラシを作成した。
 
この「インターネットトラブル事例集」は、総務省により、2009年から毎年作成・公表されており、今回の「インターネットトラブル事例集(2025年版)」では、ニュース等で大きく取り上げられている「オンラインカジノ」に関する解説を掲載しており、青少年がオンラインカジノにおける賭博行為の違法性を認識することなく、利用してしまうことがないよう、注意喚起がされている。また、「闇バイト」や「偽・誤情報」などの最新のトラブル事例、被害状況等のデータ、その解決に向けたヒントを分かりやすくマンガ等を用いて解説がされている。
 
「オンラインカジノ」については、警察庁ウェブサイトともリンクがされており、オンライン上で行われる賭博事犯の検挙事例やオンライン上で行われる賭博事犯の取締り状況についても記載がされており、保護者がネット利用環境を整える「ペアレンタルコントロール」、その代表の「フィルタリング」設定についても設定方法等が解説されている。
 
「インターネットトラブル事例集(2025年版)」の内容は、ジャンル別にSNS、ゲーム、ショッピング、出会い、個人情報、セキュリティ、著作権、からだ・こころの健康、金銭トラブル、コミュニケーショントラブル、違法行為、犯罪被害、特集に区分されており、関心のあるジャンルの内容を確認することができるようになっている。
 
内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)でも「インターネットの安全・安心ハンドブック」を公表しているが(※)、「インターネットトラブル事例集」は、「インターネットの安全・安心ハンドブック」よりも簡潔にトラブルの事例と解説がマンガでわかりやすく示されており、また、関連する動画も用意されており、トラブルを防ぐためには、最低限どのようなことを行わなければならないかがよくわかるようになっている。また、スマートフォン等の様々な媒体で閲覧しやすい形で掲載が行われているため、通勤途中などでも閲覧することが容易で、基本的な対策の理解ができるようになっている。
 
税務申告においても、e-Taxを始めデジタル化が急速に進展してきており、情報セキュリティに関係する事例や基本的な対策についての知識も必要となってきているが、インターネットや情報セキュリティに関係する情報やガイドラインは、専門用語が多くわかりづらいものが多い。
 
この「インターネットトラブル事例集」は、年齢を問わず、インターネット利用時の問題について、最近の事例を含めてわかりやすく説明が行われているため、一読をお勧めする。
 
(参考)インターネットトラブル事例集

https://www.soumu.go.jp/use_the_internet_wisely/trouble/