2026-03-25
厚生労働省労働基準局は、2月25日に「小規模事業場ストレスチェック制度実施マニュアル」を公表した。
このマニュアルは、令和7年5月に公布された改正労働安全衛生法により、これまで努力義務とされていた労働者数50人未満の小規模事業場におけるストレスチェックが義務化(施行期日は公布後3年以内に政令で定める日)されたことを踏まえ、小規模事業場においても円滑にストレスチェックを実施できるよう作成された。
ストレスチェック制度の目的は、労働者の心理的負担の程度を把握し、メンタルヘルス不調を未然に防止することであり、働きやすい職場環境の形成や生産性向上のために必要とされている。
マニュアルでは、制度の基本的な枠組みとして、労働者へのストレスを把握するための検査であるストレスチェックを実施し、高ストレスと判定された労働者には、医師の面接指導と意見を踏まえた就業上の措置を実施するとともに、検査結果を職場ごとに分析・集計することにより、職場環境の改善を図っていくことを一連の流れとして捉えている。
具体的な実施方法としては、まず事業者は実施体制を整備し、ストレスチェックの実施者(医師・保健師)や実施従事者を決定する。
なお、小規模事業者では専門人材が不足している事業場が多いことから、実施従事者について外部機関への委託や地域産業センターの活用が推奨されている。
ストレスチェックについては原則、年1回、時期を決めて実施することとされ、厚生労働省が推奨する「職業性ストレス簡易調査票」などを用いて行うことになっている。
回答方法はウェブ形式や紙の調査票など、事業場の状況に応じて選択することができ、ストレスチェックの結果については、本人に直接通知され、一定の基準により「高ストレス者」として判定された労働者については、本人の希望により医師による面接指導を受けることができる。
事業者はその結果を踏まえ、必要な就業上の措置を講じることが求められるほか、個人の結果を匿名化して集団ごとの集計・分析を行い、職場全体でのストレス要因を把握し、業務内容や労働環境の改善を図ることも重要とされている。
また、マニュアルには小規模事業場のストレスチェック実施の負担を軽減するため、「ストレスチェック制度実施規定(モデル例)」、「サービス内容事前説明書(モデル例)」などストレスチェック実施のための資料も掲載されている。
本マニュアルは、小規模事業者の実情に配慮しながら、ストレスチェック制度を運用するための具体的な手順と留意事項を示しており、職場の労働者の健康確保と職場環境改善を図るために役立つものとなっている。
(参考)「小規模事業場ストレスチェック制度実施マニュアル」を公表します。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_69680.html

