2026-03-23
国税庁は、このほど「自営兼業を開始される国家公務員の方へ」を同庁ホームページに掲載した。
これは、令和8年4月1日から一般職の国家公務員の兼業(自営兼業)が一部緩和されることを受けて掲載されたものであり、兼業を行う場合には、個人事業の開業の届出書や所得税等の確定申告書の提出が必要であるとしている。
これまで国家公務員は、国民全体の奉仕者として公務に専念する義務があることから、国家公務員法により、営利企業への従事や自ら事業を行うこと(兼業・副業)については、厳しく制限されており、例外的に不動産賃貸や太陽光発電による売電、家業の継承など、限られたもののみが認められていた。
そのため、公務員が自らの専門知識や技能を活かした副業を行うことは認められず、制度の硬直性が指摘されていた。
人事院では、このような状況を踏まえ、国家公務員の働き方を見直し、兼業規制の一部を緩和する方針を令和7年12月に「自営兼業制度の見直しについて(概要)」(※)として公表した。
今回の見直しでは、従来の例外的な兼業に加えて、個人の知識・技能・経験を活かした執筆活動、スポーツや芸術の指導、手工芸品の制作・販売などが可能となるため、職員の能力を社会で活用する機会を広げるとともに、地域や社会への貢献にもつながると期待されている。
このような兼業の見直しに伴い、兼業を開始する国家公務員について通常の給与所得に加えて事業などによる所得が発生する可能性があることから、国税庁では税務上の手続きについてホームページにその手続内容などを掲載した。
まず、国家公務員が兼業を開始する場合には、「個人事業の開業届出書」を税務署へ提出する必要がある。
この届出書は、新たに個人事業を開始した際に提出する書類であり、納税地を管轄する税務署に提出することになる。
また、開業届を提出する方法としては、電子申告システムであるe-Taxソフトを利用し、作成・提出することが推奨されている。
兼業によって得た所得については、確定申告が必要となるが、国家公務員は給与所得者であるため、兼業による収入がある場合には、その所得を含めた上で、所得税の計算を行い、確定申告書を所轄の税務署に提出することになる。
確定申告書の作成については、「確定申告書作成コーナー」が推奨されており、このシステムの画面に沿って入力することにより、申告書を作成することができ、e-Taxによるオンライン提出も可能となる。
このように、国家公務員が兼業を開始する場合には、開業届と確定申告という2つの主要な税務手続きを行う必要がある。
なお、国家公務員が兼業を行う場合には、所属府省の承認が必要となるため、開業届を提出する前に各府省の担当部署に確認することが重要である。
国税庁は手続き等の問合せ先として、同庁ホームページの「税務相談チャットボット」や「タックスアンサー(よくある税の質問)」などを利用するよう案内している。
(参考)自営兼業を開始される国家公務員の方へ
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/kengyou/index.htm

