北朝鮮IT労働者に関する各国・企業等に対する注意喚起

外務省、国家サイバー統括室、警察庁、財務省及び経済産業省は、7月31日、米国及び韓国を始めとする同盟国・同志国の関係機関と共に、「北朝鮮IT労働者に関する各国・企業等に対する注意喚起」を公表した。
 
同注意喚起によれば、北朝鮮は、不法な核兵器や弾道ミサイル計画の資金源とすべく、偽りの身分を得て、遠隔で収入を得るため、北朝鮮内外に派遣された、技術を有するIT労働者のネットワークに依拠しているとされており、北朝鮮IT労働者は、他国の国民になりすまし、民間企業が運営する雇用や業務の受発注のためのオンライン・プラットフォームを通じ、業務や収入を得ており、これらの労働者は、北朝鮮における親元の機関に給与を送金する意図をもって契約を探し求めているとされている。
 
国連安全保障理事会決議第2397号によれば、限定的な例外を除き、全ての国連加盟国は、当該加盟国の管轄権内において収入を得ている全ての北朝鮮「国民」を北朝鮮に送還しなければならないとされており、北朝鮮IT労働者と契約を交わし、サービス提供の対価を支払う行為は、日本、米国及び韓国等を含む多くの国の国内法に違反し、法的責任を問われる又は罰金を課されるおそれがある。
 
北朝鮮IT労働者は、下記の特徴がある方法で、不正に仕事を得ようとしている可能性があるため、プラットフォームを運営する企業や雇用又は業務を発注する場合には、下記の特徴に留意し、関係機関への連絡を含めた十分な注意が必要となる。
 
(プラットフォームを運営する企業向け)
・アカウント名義、連絡先及び報酬受取用の銀行口座情報等の登録情報を頻繁に変更する。
・アカウント名義と登録されている報酬受取口座の名義が一致しない。
・同一の身分証明書を用いて複数のアカウントを作成している。
・本人確認に使用された身分証明書が、画像編集ソフトを用いて偽造又は改ざんされたようにみられる。
・同一のIPアドレスから複数のアカウントにアクセスしている。
・1つのアカウントに対して短時間に複数のIPアドレスからアクセスしている。
・アカウントに異常に長い時間ログインしている。
・累計作業時間が不自然に長い又は関連の指標が不自然に高い。
 
(雇用又は業務を発注する方向け)
・アカウントのプロフィールにおいて、不正確な機械翻訳の結果とみられる誤記載が含まれ、又は、不自然な表現が用いられており、出身地とされている国の言語に堪能でない。
・写真付き身分証との不一致や、改ざん又は人工生成されたようにみえる。
・映像フィードを含め、ビデオ会議中の不整合がみられる。
・テレビ会議形式の打合せへの参加を拒否する。
・一般的な相場より安価な報酬で業務を募集している。
・暗号資産での支払いを要求する。
 
(参考)「北朝鮮IT労働者に関する各国・企業等に対する注意喚起」を公表しました

https://www.meti.go.jp/press/2026/08/20260803005.html