財務省「もっと知りたい税のこと(令和8年7月)」を公表

財務省はこのほど、「もっと知りたい税のこと(令和8年7月)」を公表した。
 
このパンフレットは、財務省が日本の税制や財政の現状を国民に分かりやすく解説するため、毎年、刊行している冊子である。
 
税金が年金、医療などの社会保障や水道、道路などの社会資本、教育や警察、消防、防衛といった「公的サービス」を支える「社会の会費」であることを前提に、各税目の仕組み、日本の財政課題、将来的な負担の在り方などについて総合的に知ることができる内容となっている。
 
令和8年版は、以下の8つの章により構成されている。
 
1.「税」の意義と役割を知ろう
税が行政サービスを支える「社会の会費」であり、「財源調達」、「所得再配分」、「経済安定性化」などの役割を持っていることや「公平・中立・簡素」という税の三原則によって成り立っていることについて説明している。
 
2.「税」の現状を知ろう
国税・地方税合わせて40種類以上あるさまざまな税金の分類の仕方や国の税収の内訳、過去からの税制の変遷等について説明するとともに近年、国債の発行により賄われている日本の厳しい財政状況について解説している。
 
3.「所得税」を知ろう
個人の所得に応じて課税される所得税について、主な所得の種類、基礎控除や配偶者控除などの人的控除、過去からの所得税の負担の変化について解説している。
 
4.「相続税」と「贈与税」を知ろう
資産の再分配、格差の固定化の防止を目的とした相続税・贈与税の基本的な仕組みや生前贈与を容易にするための暦年課税・相続時精算課税制度の概要について説明している。
 
5.「消費税」を知ろう
消費税の仕組みや「軽減税率制度」、「インボイス制度」の概要、消費税が景気の動向に左右されにくいことなどから、社会保障の安定財源として活用されていることについて解説している。
 
6.「法人税」を知ろう
法人の所得に対して課される法人税の構造や法人税率の推移、法人実効税率の国際比較について解説している。
 
7.「国際課税」を知ろう
国際的に活動する企業・個人の課税関係を調整する国際課税制度や「BEPSプロジェクト」(多国籍企業による国際的な課税逃れを防ぎ、公平な競争条件を整えるためのプロジェクト)、「グローバル・ミニマム課税」の導入、日本の租税条約ネットワークについて解説している。
 
8.これからの「税」を考えよう
人口減少・少子高齢化や経済のグローバル化やデジタル化、働き方やライフコースの多様化など経済社会の構造変化に対して、多くの人から納得を得られる税制を構築していくうえでの個別税目の現状と課題について解説している。
 
今年のパンフレットは、税の仕組みの紹介にとどまらず、日本の厳しい財政状況や高齢化社会の進展による社会保障の安定財源の確保など、税の使われ方についても解説されており、「税」の果たす意義と役割を具体的に知ることができる資料となっている。
 
(参考)もっと知りたい税のこと(令和8年7月発行)

https://www.mof.go.jp/tax_policy/publication/brochure/zeisei0807_pdf/index.html