総務省「成年後見制度の利用促進に関する調査」の結果を公表

総務省は7月21日、「成年後見制度の利用促進に関する調査」の結果を公表した。
 
少子高齢化の進展により、身寄りのない高齢者の増加が見込まれ、認知症などで判断能力の不十分な者を保護し、支援するための制度である成年後見制度の利用ニーズは、より一層高まっていくことが見込まれる。国は、制度の利用の促進に関する法律に基づき、5年を一期とする基本計画を策定して制度の利用促進を図っており、利用者数は令和7年末時点で約26万人に上るものの、市区町村ごとに利用状況には大きなばらつきがある。
 
同省では、こうした状況を踏まえ、制度を必要とする者が確実に利用できるよう、地域の実情を踏まえた計画的な取組の推進に資することを目的として、利用促進に係る市区町村の取組状況等について調査を実施したもので、調査結果は以下のとおりであるが、所見として厚生労働省に対する措置要求が挙げられている。
 
市区町村等における制度の利用ニーズの把握状況について、把握する必要性を感じているものの、実際には把握していない市区町村が多数あることが確認され、所見として、希望する市区町村が管内の利用ニーズを適切に把握できるよう、利用ニーズを把握するためのアンケート調査票の例を市区町村に示すことや、全国の利用者数等を基に、利用ニーズを推計するための具体的手法の例を市区町村に示すことなどにより、市区町村を支援することを挙げている。
 
次に、 利用が想定される者を中核機関へ適切につなぐための取組状況について、中核機関へつなぐとする相談支援機関の役割が十分に果たせていないことが確認され、所見として、地域包括支援センター等の相談支援機関が、制度の利用が想定される者のニーズを的確に把握し、中核機関につなぐことができるよう、相談支援機関に対する支援の強化、例えば、国による研修の実施や都道府県及び市区町村が行う研修の支援など、その充実を図るとともに、相談支援機関から中核機関へつなぐ際の基準や目安を作成することを挙げている。
 
続いて、家庭裁判所と市区町村等の連携状況について、連携が十分に進んでいないことなどが確認され、所見として、市区町村に対して、市区町村と家庭裁判所の意見交換の場の好事例や意見交換の方法(会議の持ち方やテーマ設定など)を周知するとともに、都道府県単位や複数市区町村単位など広域実施の方法についても示すことなどにより、市区町村と家庭裁判所が意見交換できる機会を設けるよう促すことを挙げている。
 
(参考)「成年後見制度の利用促進に関する調査」

https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/hyouka_260721000191194.html