「2026年度中小企業の脱炭素に関する実態調査」の集計結果

日本商工会議所ならびに東京商工会議所は、7月16日、「2026年度中小企業の脱炭素に関する実態調査」を実施し、その結果を取りまとめ・公表した。
 
この調査は中小企業の脱炭素への取組状況・課題、政府などへ期待する支援内容等の現状を把握し、今後の要望および支援活動に活かしていくために実施されたもので、調査結果のポイントは、中小企業における脱炭素への取り組み状況、脱炭素に関する取引先等からの要請の現状、政府・自治体、商工会議所に期待する脱炭素支援となっており、その概要は下記のとおりである。
 
なお、この調査は、全国47都道府県を調査地域とし、2026年5月7日から5月29日を調査期間としてWEB回答により、各地商工会議所の会員企業2,497社から回答が得られたものである。
 
中小企業における脱炭素への取り組み状況
・「脱炭素に関する取り組みを実施している」と回答した企業は過半数を占めている。従業員規模別にみると、51人以上の規模では7割以上に達した一方、5人以下の企業では約3割(34.2%)にとどまっており、従業員規模が大きいほど取り組みの割合が高い。
・取り組みを実施している企業における具体的な取り組み内容は、「省エネ型設備への更新・新規導入」等、省エネに関する割合が高い。次いで、「エネルギーの使用量・温室効果ガス排出量の把握・測定」や廃棄物削減やリサイクルの推進等といった「資源循環に関する取り組み」についてもそれぞれ約4割の企業が実施している。
 
脱炭素に関する取引先等からの要請の現状
・脱炭素に関する取引先等からの「要請を受けている」と回答した企業は約1割(14.2%)。業種別に見ると、「製造業」、「石油卸売業・燃料小売業、電気・ガス・熱供給」、「建設業」が上位である。
・取引先等から脱炭素に関する要請を受けている企業のうち、要請が「取引条件になっている」と「対応が事実上求められている」を合わせた約4割(42.8%)の企業が、脱炭素の取り組みが取引の条件になっていると回答している。
・取引先等から脱炭素に関する要請を受けている企業のうち、「支援を受けている」と回答した企業は約3割(27.6%)にとどまり、約7割(72.4%)の中小企業は要請を受けているにもかかわらず、自社のみで対応している。
・受けている支援の内容は、「わかりやすい取り組みガイドラインの提供」や「技術・ノウハウの提供」など情報提供や人材育成に関するものが多く、資金面の支援を受けている企業は一部にとどまっている。
 
政府・自治体、商工会議所に期待する脱炭素支援
・政府や自治体に期待する脱炭素支援については、「省エネ設備、再エネ導入等に対する資金面での支援」が約6割(57.3%)と最多となっており、資金面での支援・メリットを求める声が多い。
・商工会議所に期待する脱炭素支援については、「省エネ・脱炭素に関する支援策や補助金等のわかりやすい情報提供」が約6割(59.4%)と最も多い。
 
(参考)「2026年度中小企業の脱炭素に関する実態調査」の集計結果について

https://www.jcci.or.jp/news/research/2026/0716140000.html