商工会議所「中小企業の賃上げ・賃金改定に関する調査」の集計結果を公表

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日本商工会議所と東京商工会議所は、「中小企業の賃上げ・賃金改定に関する調査」の集計結果を公表した。
 
この調査は、雇用の7割を支える中小企業の賃金額の変化を詳細に把握し、今後の要望活動に活かしていくことを目的に全国の各商工会議所において実施された。
 
調査は、全国47都道府県の商工会議所会員企業を対象に2026年4月7日~5月18日の期間でWebフォーム等に回答するなどの方法により実施され、回答のあった2,260社についての集計結果となっている。
 
調査結果によると2026年4月に「賃上げを実施済」と回答した企業は39.2%、2026年5月以降に「実施予定」と回答した企業は32.2%であり、両者を合わせると71.3%と7割を超える。
 
これは、前年を超える水準であり、中小企業でも賃上げが定着しつつあることを示している。
 
その一方で「現時点では未定」と回答した企業は23.0%、「賃上げを見送る」と回答した企業は5.7%となっており、今後の経営状況を見極めながら賃上げを実施するかどうかを判断しようと考えている企業が少なくないことが分かる。
 
特に従業員が20人以下の小規模企業では「賃上げを実施済」・「実施予定」の割合は59.9%と約6割に留まっており、「現時点では未定」と回答した企業も31.2%存在しているなど小規模事業者ほど賃上げに対して慎重な姿勢が目立つ結果となっている。
 
賃上げを行う理由については、前向きな賃上げ(業績が好調・改善しているため、賃上げを実施・予定)と回答した企業は、39.1%であるのに対し、防衛的な賃上げ(業績の改善が見られないが賃上げを実施・予定)と回答した企業は、60.9%と約6割を占めており、昨年の60.1%より0.8ポイント増加している。
 
賃上げ額と賃上げ率を見ると、全体の平均で賃上げ額は月額11,366円、賃上げ率は4.01%と近年において高い水準となっているが、小規模企業では賃上げ額が9,170円、賃上げ率は3.38%にとどまっており、企業規模間での格差が見られる。
 
また、都市部においての賃上げ額は12,671円、賃上げ率は4.08%となっているが、地方においては、賃上げ額が11,148円、賃上げ率は3.99%と地域間の格差も見られる。
 
業種別の賃上げ実施状況を見ると製造業、医療・福祉・介護業、情報通信・情報サービス業では8割を超える企業が「賃上げを実施済」・「実施予定」と回答している一方で、小売業、宿泊・飲食業など一般消費者に直接商品やサービスを販売するBtoCの業種では、賃上げ実施割合が相対的に低い状況となっている。
 
今回の調査では、中小企業の7割以上が賃上げに取り組むなど賃上げの流れが定着しつつあることを示している一方、小規模事業者では賃上げ率が低く、実施判断も慎重になっている状況が伺えることから、今後も持続的な賃上げを実現するためには、中小企業の収益力を高める政策支援の必要性に留意すべきであるとしている。
 
(参考)「中小企業の賃上げ・賃金改定に関する調査」の集計結果について

https://www.jcci.or.jp/news/research/2026/0608113015.html