日米改正議定書が発効、利子への課税が原則免税に

8月30日、日本国政府とアメリカ合衆国政府との間で「所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の条約を改正する議定書」(2013年1月24日署名)を発効させるための批准書の交換が東京で行われた。これに伴い、源泉所得税については11月1日から適用が開始されることを受け、国税庁は6日、日米租税条約関係の源泉所得税の改正のあらましを公表した。

この改正議定書は、2014年に発効した現行の租税条約の一部を改正するものになる。改正により、配当及び利子について、原則として、源泉地国(所得が生ずる国)における免税対象が拡大された。配当の免税要件が、改正後は「持株割合50%以上、保有期間6ヵ月以上」(改正前:持株割合50%超、保有期間12ヵ月以上)、また、利子の税率等が、改正後は「免税」(改正前:免税の政府、銀行、年金基金受取等以外は10%)となる

つまり、企業が海外への投融資で得た所得への源泉課税について、株式の配当が免税となる要件を緩和し、貸付利子に対する課税を原則免税とした。ただし、いわゆる利益連動型の利子については、源泉地国免税は適用されず、10%の限度税率が適用される。また、独立企業間価格を超える部分の利子については、源泉地国免税は適用されず、5%の限度税率が適用される。

改正議定書では、配当及び利子以外の所得についても、法人の居住地国において課税できることを定める役員報酬の規定は、「法人の取締役会の構成員の資格で取得する報酬その他これに類する支払金」について適用され、また、大学等の教育機関で教育等を行うため一方の締約国内で一時的に滞在する 一定の教授等が取得するその教育等に関する報酬について、その一方の締約国において2年を超えない期間租税を免除する規定が廃止された。

改正議定書は、源泉所得税に関するものについては、本年11月1日以後に支払を受けるべきものから適用される。したがって、支払期日があらかじめ定められているようなものについては、原則として、その支払期日が11月1日以後であるものについて適用されることになる。また、支払期日が定められていないものについては、原則として、実際に支払を行った日が11月1日以後であるものについて適用される。

「源泉所得税の改正のあらまし」は↓
http://www.nta.go.jp/publication/pamph/gensen/0019008-055.pdf