総務省「ICTリテラシー実態調査の結果」を公表

総務省は、7月14日、ICTリテラシーに係る実態調査の結果を公表した。
 
ICTリテラシーとは、パソコンやスマートフォンなどのデジタル機器や通信ネットワークを正しく理解し、目的に応じて安全に活用する能力のことをいう。
 
総務省では、利用者のICTリテラシーに関する認識や偽・誤情報の拡散傾向の実態を把握し、ICTリテラシー向上の取組に活用するため、「ICTリテラシー実態調査」を本年5月、全国の15歳以上の男女5,640人に実施した。
 
調査は、偽・誤情報に対する実態把握やICTリテラシーに関する利用者の実態把握等として利用者に質問する方法で行われた。
 
偽・誤情報に対する実態把握では、過去に実際に流通した具体的なニュース(例:災害時のデマや社会的な噂など)を提示し、回答する形式で行われており、その結果、過去に流通した偽・誤情報を見聞きした人の約半数(48.4%)がその情報を「正しい情報だと思う」又は「おそらく正しい情報だと思う」と判断していた。
 
また、偽・誤情報に接触した人の約2割(20.3%)が、SNSやメッセージアプリなどを通じて何らかの手段を用いて拡散した経験があることもわかった。
 
このことから、多くの人が誤った情報を十分に見抜けず、拡散してしまう可能性のあることが示された。
 
ICTリテラシーに関する利用者の実態把握等のため実施されたICTリテラシーテストでは、全問正解した人はわずかに5.6%であった一方、全問不正解は39.5%にも上った。
 
さらに、偽・誤情報を拡散した経験がある人の中で、全問不正解の人の割合が48.9%と拡散していない人の全問不正解の割合24.7%のほぼ2倍となっており、ICTリテラシーの低さと偽・誤情報の拡散には一定の関連性があることが示唆された。
 
また、ディープフェイク(AI技術を用いて合成された音声、動画コンテンツのこと)を「自分は見破ることができる」と回答した人は、ICTリテラシーテストの全問不正解の割合が61.5%と他の回答をした人と比べると群を抜いて高く、自信を持っている人ほど能力を過信する危険性が明らかになった。
 
また、自分のICTリテラシーは平均的または平均より高いと思うと回答した人は83.0%に達しており、実際の知識や判断力との間に大きなギャップが存在していることも分かった。
 
そのほか、SNS等で情報を見た際に投稿・拡散する前に一度立ち止まって考える意向等について確認したところ、79.2%が「投稿や拡散前に一度立ち止まって考えると思う」と回答しており、多くの人が慎重な行動を認識していることも伺えた。
 
しかしながら、ICTリテラシー向上への具体的な取組を「行っていない」人は65.8%であり、取組を実施しない理由として、「取り組み方がわからない」が50.4%と最も多かった。
 
総務省では、インターネットやSNSにおける幅広い世代のICTリテラシーの向上を目指し、官民連携での意識啓発プロジェクトとして「DIGITAL POSITIVE ACTION」を立ち上げており、デジタル空間を、誰もが安心して利用できる場所にするため、情報社会を支える企業・団体とともに、安心できる情報社会づくりを推進していくこととしている。
 
(参考)ICTリテラシーに係る実態調査の結果公表

https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01ryutsu05_02000193.html