会計検査院「地方財政計画の事後検証等の状況について」を公表

会計検査院は6月12日、「地方財政計画の事後検証等の状況について」を公表した。
 
検査の状況の主な内容として、以下の3点を挙げている。
 
まず、地方財政計画の事後検証における地方財政計画額(以下、「計画額」という。)と決算額とのかい離の状況等については、平成22年度から令和4年度までの間、歳入歳出共に決算額が計画額を上回っていた。総務省は、計画額と決算額との比較に当たり、年度内貸付けについては平成29年度以降その額を控除する修正等を行ってかい離の状況を公表していた一方で、基金取崩額及び超過課税等についてはかい離の要因として考え得ることを注記するなどの有用な情報の提供に係る取組を行っていなかった。
 
次にコロナ交付金の執行状況及び地方財政への影響については、地方公共団体が財源更正を実施することにより、コロナ交付金に置き換えられた一般財源が使用されず、そのまま決算上剰余金となっている事業が見受けられ、これにより、コロナ交付金は、基金の積立金現在高に影響を与えていたと考えられる。
 
3点目として、ふるさと納税の受入額等の地方財政計画への反映状況等については、ふるさと納税の決算への影響額(ふるさと納税の受入額から住民税控除額及び募集係る経費を控除した額)は、平成29年度以降、令和2、3両年度を除いてマイナスとなっていた。また、地方財政計画への影響額(ふるさと納税の計上額から住民税控除見込額を控除した額)は平成29年度以降、各年度ともマイナスとなっており、いずれも地方公共団体の歳入総額を減少させる方向での影響を与えていた。
 
計画額と決算額との比較の際に使用される地方財政状況調査の算定内容を確認したところ、381団体の半数以上の団体がふるさと納税の受入額を過大又は過小に報告しており、調査対象及び計上方法の理解が十分でない状況が見受けられた。
 
このような状況を踏まえ、所見として、総務省においては、今後、次の点に留意して、事後検証を適切に行う必要があるとしている。
 
計画額と決算額とのかい離の要因について、決算額が計画額を上回る要因にも配意しつつ、引き続きかい離の把握に努めること、また、かい離の状況の公表に当たっては、決算額が計画額を上回る要因等の有用な情報の提供を行うことで、透明性の確保を引き続き図ること。
 
ふるさと納税の受入状況、ふるさと納税に係るかい離の状況等を踏まえて、ふるさと納税が地方財政計画の歳入及び歳出に及ぼす影響について検証を行うこと、また、地方財政状況調査について、各地方公共団体が地方財政状況調査に適切に回答することができるよう、留意点を示すなどして各地方公共団体に周知等を行うこと。
 
(参考)「地方財政計画の事後検証等の状況について」

https://www.jbaudit.go.jp/report/new/kobetsu07/r080612.html