「東京都 AI導入・活用ガイドライン」策定

東京都は、3月30日、令和7年7月に公表した「東京都AI戦略」を踏まえ、統一されたガバナンスのもとで都庁全体のAI利活用の取組を安全かつ円滑、効果的に推進するため、都庁の各部門がAIを事業に導入・活用する際に留意すべき事項や導入プロセスなどを整理した「東京都 AI導入・活用ガイドライン」(以下「ガイドライン」という)を策定し、公表した。
 
「ガイドライン」は、「東京都AI戦略」の視点の一つである「都政におけるAI利活用」を推進するため、都庁の各部門が生成AIを含むAIを適正かつ効果的に事業に導入・活用することができるよう、留意すべき事項や導入プロセスなどについて、利活用事例や国等の動向なども踏まえながら具体的に整理し、AIを導入・活用する事業(プロジェクト)を担当する職員の実践的な指針として示すものとなっている。
 
「ガイドライン」の構成は、1.ガイドラインの目的・位置付け、2.AIの徹底利活用に当たっての基本方針、3.AI利活用に当たって留意すべき事項等とその対応、4.AI導入に当たっての標準的な検討プロセス、5.AI利活用の対応のポイント(業務領域別)となっており、都庁の各部門の職員がガイドラインを参照することで、どういったプロセスでAIを導入すればいいのか、AI特有のリスクにどう対応すればいいのか等、AI導入・利活用に当たっての「迷い」を解消することで、「都政におけるAI利活用」を推進することができるものとなっている。
 
「ガイドライン」は都庁職員向けのものではあるが、税理士業界でも生成AIの利用が進みつつある中、3.AI利活用に当たって留意すべき事項等とその対応、4.AI導入に当たっての標準的な検討プロセスは参考になるため、確認しておくとよい。
 
3.AI利活用に当たって留意すべき事項では、AIの特性に起因する「6つの留意すべき事項」(1.透明性、2.公平性、3.安全性、4.プライバシー、5.セキュリティ、6.アカウンタビリティ)について、「なぜ留意しなければならないのか」そして「どのように対応するべきなのか」の一般的な考え方について説明されており、生成AI利用に際して、職員への注意喚起等にも利用することができる。
 
また、生成AI導入に際しては、闇雲に導入するのではなく、「企画/要件定義/設計開発/運用/廃止」の各フェーズと、委託等による「調達」において、それぞれのフェーズ等で検討すべき主な事項と対応策について整理することも必要となり、AIの導入効果を最大化するためには、AI利活用を前提とした既存業務の見直しや再構築(BPR)があわせて必要となるため、4.AI導入に当たっての標準的な検討プロセスについても生成AIを導入する前に確認しておくとよい。
 
(参考)「東京都 AI導入・活用ガイドライン」を策定しました

https://www.metro.tokyo.lg.jp/information/press/2026/03/2026033059