所有不動産記録証明制度の運用開始

法務省は、1月26日、所有不動産記録証明制度が本年2月2日から運用開始されることを公表した。
 
所有不動産記録証明制度とは、登記官において、特定の被相続人が所有権の登記名義人として記録されている不動産について一覧的にリスト化して証明書として交付する制度のことをいい、本年2月2日より施行される。
 
この制度は、令和6年4月1日からの相続登記の義務化に伴い、相続人において被相続人名義の不動産を把握しやすくすることで、相続登記の申請に当たっての当事者の手続的負担を軽減するとともに登記漏れを防止する観点から実施される制度となっている。
 
これまで登記記録は、土地や建物ごとに作成されており、全国の不動産から特定の人が所有権の登記名義人となっているものを抽出する仕組みがなかったため、所有権の登記名義人が死亡した場合に、その所有する不動産としてどのようなものがあるかを相続人が把握しきれず、見逃された土地について相続登記がされないまま放置されてしまう事態が少なからず生じていると指摘されていた。
 
この制度は、①請求、②検索、③交付の3つのステップで行われる。
①請求
1.請求できる者
・所有権の登記名義人(法人を含む)
・上記の相続人その他の一般承継人(法人を含む)
 ※ 代理人による請求も可能。
 
2.請求方法
全ての法務局・地方法務局で書面(郵送請求も可)又はオンラインで請求可能。
 ※ 書面で請求する場合には、郵送での請求も可能。
 
オンラインで請求する場合には、「登記・供託オンライン申請システム」から、申請用総合ソフトをダウンロードの上、「所有不動産記録証明書交付請求書」の請求様式を選択し、必要事項(請求者の氏名・住所、検索条件等)を入力し、電子署名をして請求することが必要となる。
 
3.必要書類 
・所有権の登記名義人(印鑑証明書、本人確認書類の写し等)
・相続人その他の一般承継人
(印鑑証明書、本人確認書類の写し、所有権の登記名義人との相続関係・承継関係を証する情報等)
・上記代理人(上記に加えて委任状)
 
4.手数料
検索条件1件につき、1通当たり書面請求:1,600円
オンライン請求(郵送交付:1,500円、窓口交付:1,470円)
 
②検索
請求書に記載された検索条件を登記官がシステムに入力・検索を行い、下記のルールに基づいて抽出された不動産から、検索条件と合致するものについて選定し、証明書に記載が行われる(該当する不動産がない場合にはその旨が記載される)。
・氏名又は名称の前方一致、かつ、住所の市区町村までが一致している人
・氏名又は名称の前方一致、かつ、住所の末尾5文字が一致している人
 
ローマ字氏名が検索条件に追加されている場合は、
・ローマ字氏名の完全一致、かつ、住所の市区町村までが一致している人
・ローマ字氏名の完全一致、かつ、住所の末尾5文字が一致している人
 
会社法人等番号が検索条件に追加されている場合は、
・会社法人等番号が完全一致している法人
 
③交付
交付される所有不動産記録証明書には、請求人(請求書に記載した請求人の情報(請求人の資格、氏名又は名称及び住所))、検索条件(請求書に記載した検索対象者に関する検索条件(氏名又は名称、ローマ字氏名、住所及び会社法人等番号))、検索条件に該当する所有権の登記名義人が記録されている不動産(システムから抽出された不動産情報(管轄登記所、種別及び不動産の所在等))が記載される。
 
(参考)所有不動産記録証明制度が令和8年2月2日から運用開始

https://houmukyoku.moj.go.jp/asahikawa/page000001_00531.html

 

(参考)所有不動産記録証明制度について

https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00740.html