2025-11-21
厚生労働省は、10月24日に新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)を公表した。
公表内容によると令和4年3月に卒業した新規学卒就職者の就職後3年以内の離職率は、新規高卒就職者では37.9%(前年比▲0.5ポイント)、新規大卒就職者においては33.8%(同比▲1.1ポイント)となっており、いずれも昨年より若干の減少となった。
新規高卒就職者の3年以内の離職率37.9%の内訳は、1年目の離職が17.9%、2年目が11.5%、3年目が8.5%となっており、1年目での離職率が最も高くなっている。
事業所規模別でみると5人未満の事業所での離職率は、63.2%(同比+0.7ポイント)、5~29人が、54.6%(同比+0.2ポイント)、30~99人が45.2%(同比▲0.1ポイント)、100~499人が36.7%(同比▲0.4%)、500~999人が29.9%(▲1.6ポイント)、1,000人以上では26.3%(同比▲1.0ポイント)となっており、小規模事業所において離職率が高い状況となっている。
産業別では宿泊業、飲食サービス業の離職率が最も高く64.7%(同比▲0.4ポイント)となっており、次に生活関連サービス業、娯楽業61.5%(同比+0.5ポイント)、教育、学習支援業が53.6%(同比+0.5ポイント)、医療、福祉が49.2%(同比▲0.1ポイント)、小売業が48.3%(同比▲0.3ポイント)と続いている。
新規大学就職者の3年以内の離職率33.8%の内訳は、1年目の離職が12.1%、2年目が11.9%、3年目が9.9%と大卒の場合も新規高卒就職者と同様に1年目での離職率が最も高い。
事業所規模別でみると5人未満の事業所での離職率は、57.5%(同比▲1.6ポイント)、5~29人が、52.0%(同比▲0.7ポイント)、30~99人が41.9%(同比▲0.5ポイント)、100~499人が33.9%(同比▲1.3%)、500~999人が31.5%(▲1.4ポイント)、1,000人以上では27.0%(同比▲1.2ポイント)となっており、新規高卒就職者と同様、小規模事業所ほど離職率が高い状況となっている。
産業別では宿泊業、飲食サービス業の離職率が最も高く55.4%(同比▲1.2ポイント)となっており、次に生活関連サービス業、娯楽業54.7%(同比+1.0ポイント)、教育、学習支援業が44.2%(同比▲2.4ポイント)、医療、福祉が40.8%(同比▲0.7ポイント)、小売業が40.4%(同比▲1.5ポイント)と続いており、離職率の高い業種が大卒就職者と高卒就職者でほとんど変わらないことが伺える。
厚生労働者では、引き続き、新卒応援ハローワークなどの取り組みにより、新規学卒就職者に対する職場定着のための支援や離職者に対するきめの細かな就職支援を行っていくこととしている。
(参考)新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)を公表します
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000177553_00010.html
(参考)新卒応援ハローワーク
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000132220.html

