犯罪による収益の移転防止に関する法律施行規則の改正による本人確認方法の見直し

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金融庁は10月9日、金融機関などに対し、非対面の本人確認を、書類の画像を送る方法から書類のICチップ情報を読み取る方法へ、できるだけ早く切り替えるよう求めた。
 
これは、犯罪収益移転防止法施行規則の改正により、2027年4月1日に本人確認書類の画像を送信して本人確認を行う方法が廃止され、ICチップ情報の読み取りに原則一本化されることへの対応であるが、金融庁はICチップの読み取りを「不正対策として極めて効果が高い」として、施行日を待たずに移行するよう求めたものである。
 
税理士や税理士法人についても、特定取引を行う際には、同様の本人確認方法が求められるため、注意が必要である。※1
 
税理士や税理士法人が対象となる「税理士に係る特定業務」とは、税理士の業務、またはこれに付随、関連して行う業務のうち、顧客のために行う次のいずれかの行為の代理または代行(「特定受任行為の代理等」という。)に係るものに限定されている。
①宅地または建物の売買に関する行為または手続き
②会社の設立または合併に関する行為または手続き、その他の政令で定める法人の組織、運営または管理に関する行為または手続き
③現金、預金、有価証券、その他の財産の管理または処分
 
また、特定受任行為の代理等に該当する業務の例は、以下のものとなっている。
①に該当する業務の例:顧客を代理して不動産の売買を行うこと
②に該当する業務の例:顧客である会社等の設立、組織変更、定款の変更、取締役の選任等の手続きを行うこと、合併比率算定書を作成すること
③に該当する業務の例:顧客の相続財産を管理すること
 
なお、特定受任行為の代理等から除外される業務は次のとおりである。
・租税の納付手続きの代理・代行
・成年後見人の業務
・財産の管理または処分のうち、財産の価額
 
また、次のような業務は、基本的に、特定受任行為の代理等に該当しないものとされている。
・相談のみを行う等、顧客の代理または代行ではない業務
・会計参与、取締役、監査役等の会社の機関として行う業務
 
税理士や税理士法人は、顧問先との間で上記の特定受任行為の代理等を行う契約の締結をしたときには、顧客の本人確認を行うことが求められており、非対面での本人確認について、上述の「ICチップ情報の読み取りによる方法」に対応することが必要になる。
 
国税庁からは、本年6月に「税理士及び税理士法人におけるマネー・ローンダリング及びテロ資金供与・拡散金融対策に関するガイドライン」が公表されているため、併せて確認しておくことが望まれる。※2
 
 
(参考)FATF声明の公表について(2026年6月プレナリー)

https://www.fsa.go.jp/inter/fatf/20260622/20260622.html