内閣官房「給付付き税額控除」の制度導入の基本方針を公表

内閣官房は8月5日、「給付付き税額控除」について、社会保障国民会議における「中間とりまとめ」を踏まえ、制度導入の基本方針を公表した。
 
同方針の基本的考え方については、次のとおりである。
 
諸外国との比較を通じて純負担率の改善が必要であることが明らかになった、中低所得の現役勤労者に着目して、
・その負担軽減を通じ、所得に応じて、これまでよりも一層手取りが増えるようにする
・いわゆる「年収の壁」などによる「働き控え」を緩和し、就労促進を図る
という喫緊の課題に適切に対応する必要がある。
 
これらを目的として、制度横断的に、負担(税・社会保険料)と現金給付を総合的に捉え、純負担率を調整する「所得に連動したきめ細かな給付」を行うこれまでにない新たな制度を早期に導入することが望ましく、制度の将来像を見据えつつ、既存の情報インフラで把握される情報を整理し、事務負担を十分考慮した制度設計とするなど、制度導入のための環境を整えた上で、令和11年度に導入する。
 
これに向けて、本方針の決定後、国と地方の間の丁寧な協議を行った上で、制度導入のために必要な法制上の措置を可及的速やかに講ずるとしている。
 
また、本制度を導入するまでの2年間に限った経過措置(つなぎ)として、飲食料品に係る消費税率の引下げと、中低所得の現役勤労者を対象とする「所得に連動したきめ細かな給付」の先行導入を組み合わせて実施することとしており、具体的内容は次のとおりである。
・令和9年4月1日から2年間、軽減税率の対象となっている飲食料品に係る消費税率を1%とする
・本制度の本格導入を先取りした取組として、飲食料品に係る消費税1%相当分の範囲内で、「所得に連動したきめ細かな給付」を令和9年度に導入する
などの取組により、全体として飲食料品に係る消費税の実質ゼロ化を実現する。
 
これらのほか、本方針においては、「制度の基本的設計」、「制度の執行等」、「財源」、「将来的な方向性」が盛り込まれており、本制度の議論を進める過程で明らかとなった、社会保障制度や税制の課題について、有識者の意見も参考にしつつ、財源の確保も含め、継続して検討することとしている。
 
(参考)「給付付き税額控除」の制度導入の基本方針

https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/shouhizei_zeigakukoujo/index.html