デジタル庁「デジタル社会の実現に向けた重点計画」を公表

デジタル庁はこのほど、「デジタル社会の実現に向けた重点計画」を公表した。
 
これは、「デジタル社会形成基本法」に基づき、我が国が目指すデジタル社会の理念や施策の方向性を示したデジタル社会形成の基本方針であり、これまで、定期的な年次見直しが行われてきており、本年は7月21日に閣議決定された。
 
政府は、現在、人口減少や人手不足が進む中で、「デジタルの活用により、一人ひとりのニーズに合ったサービスを選ぶことができ、多様な幸せが実現できる社会」を目指すべき社会の姿とし、「誰一人取り残されない、人に優しいデジタル化」を実現し、国民生活の利便性向上と経済成長の両立を目指している。
 
重点計画では、デジタルの活用により、場所や時間を問わず、国民のニーズやライフスタイルにあったサービスを安全・便利に受けられる社会を実現するため、以下の6つの推進方針を掲げている。
1 デジタル化による成長戦略
AIなどの最先端技術の利活用と産業の生産性向上
2 準公共分野のデジタル化
医療・介護、教育、防災、こども支援等の生活直結分野のDX推進
3 デジタル化により地域の活性化
地方創生2.0や地域交通DX等による、地域課題の解決と魅力向上
4 誰一人取り残されないデジタル社会
デジタル推進委員の配置など、アクセシビリティの確保
5 デジタル人材の育成・確保
官民学が連携したAI・ITスキルや高度専門人材の養成
6 DFFTの推進を始めとする国際戦略
DFFT(信頼ある自由なデータ流通)の具体化と国際化
 
このような方針に基づき、個別施策として以下の4本柱を構築し、デジタル社会の実現を図ることとしている。
1 政府のAX(AIトランスフォーメーション)/DX(デジタルトランスフォーメーション)基盤の強靭化
政府のAX/DX基盤であるガバメントクラウド、GSS等の高度化、強靭化、ガバメントAI源内の推進、ベースレジストリの整備・利活用促進、「公正」「公平」「迅速」な給付が可能なインフラ構築等の施策
2 自治体のAX/DX基盤の高度化・強靭化
自治体基幹業務システムの標準化・ガバメントクラウド移行の推進、AIエージェントを利用した「自律型」「提案型」行政サービスの実現等の施策
3 国民の暮らしのAX/DX推進(安全で便利な地域の暮らし)
マイナカードの着実な普及・利用拡大、マイナポータルの利便性向上、正式版Gビスポータル構築・機能向上、医療DXの加速、こども・子育て・教育DX、防災DX等の施策
4 AX/DXの徹底的推進による経済成長の加速
AIソブリンティ(AIモデルを自律的に管理・運用する能力)の確保、政府が初期需要を提供し国産推進、AI等の基盤構築に向けた民間投資、データ連携・利活用を促進する環境整備等の施策
 
また、個別施策4本柱を支える横断的取組として、サイバーセキュリティの対策強化、デジタル人材の確保・育成、デジタル・AIの受容性、デジタル行政の推進体制整備を掲げている。
 
この重点計画は単に手続きをデジタル化に置きかえるだけではなく、デジタル技術を活用して社会全体の課題を解決し、生活の豊かさや利便性を実現できる社会の実現を目指しており、定期的な見直しを図りながら、技術の進歩や社会環境の変化に合わせて、速やかに計画をアップデートしていく柔軟な運用体制が図られている点も大きな特徴となっている。
 
(参考)デジタル社会の実現に向けた重点計画

https://www.digital.go.jp/policies/priority-policy-program