2026-07-13
国税庁は6月30日、「関連者間取引に係る書類の整理保存の特例の運用に当たっての基本的な考え方及び取扱いについて」を公表した。
1 基本的な考え方
法人税法上、取引に関しては相手方から受け取った書類及び自己の作成した書類を保存する必要があるが、一定の支配関係がある法人間の取引では、取引に関する詳細な資料が作成されないことも多く、取引の実態解明がより困難となる状況が生じ得る場合がある。
本特例は、関連者との間で取引を行った際に受領、作成した書類に必要記載事項の記載等がない場合、その記載等がない事項(以下「特定事項」という。)を明らかにする書類(以下「特定事項記載書類」という。)の取得、作成及び保存を義務付けている。
なお、運用に当たっては、納税者の追加的な事務負担に配慮し、書類の保存等の状況を個別具体的に判断するとともに、社会通念、事実関係、具体的事情を総合的に勘案し、適切に運用する。
2 損金算入との関係
特定事項記載書類の保存等については、その基となった取引に係る費用の損金算入の要件とされているものではない。このため、保存等が行われていないことのみをもって、直ちに損金算入が認められないことになるものではなく、課税関係の判断に当たっては、取引内容、事実関係について帳簿書類などから実態把握に努め、実態に即した判断を行う。
3 記載内容の程度に関する基本的な考え方
本特例は、通常求められる範囲を超える詳細な資料の一律の保存等を求める趣旨のものではない。必要記載事項は、取引内容を第三者の立場からみて客観的に把握することができる程度の記載が求められるものである。特定事項の内容及び記載の程度については、対価、費用の額の算定・計算方法、資産、役務の提供内容、資産の果たす機能等を踏まえ、実態に即して個別具体的に判断する。
4 実地調査時における対応
特定事項記載書類は、国内の納税地等において保存等をすることが原則である。他方、親会社などにおいて一元的に保存等がなされている場合があり、このような場合には、事務負担に配慮する観点から、調査担当者の求めに応じて遅滞なく入手、提示することができると認められるときは、納税地等において保存等がなされているものとして取り扱う。
5 青色申告の承認の取消しに係る取扱い
特定事項記載書類の保存等の義務違反については、青色申告の取消処分事由に該当することとなるが、取消処分の要否に係る判断は、その保存等の状況及びその是正の可否等を把握した上で、その違反の程度その他の事情を踏まえ、適切に行う。
(参考)「関連者間取引に係る書類の整理保存の特例の運用に当たっての基本的な考え方及び取扱いについて」
https://www.nta.go.jp/law/jimu-unei/hojin/kaisei/260630_01/00.htm

