HACCP 衛生管理記録アプリの公開

厚生労働省は、6月5日、HACCP 衛生管理記録アプリを公開した。
 
食品衛生法の改正により(平成30年6月公布、令和2年6月施行)、原則として全ての食品関連事業者に対して、国際的に認められた食品の衛生管理手法であるHACCP(ハサップ)導入が義務化され、日々の営業時には衛生管理の記録が必要となっている。
 
小規模な営業者等についても、各業界団体が作成する手引書を参考に、簡略化されたアプローチによる衛生管理(取り扱う食品の特性等に応じた取組(HACCPの考え方を取り入れた衛生管理)を行うことが求められている。
 
具体的には、営業者には、下記の実施が求められている。
① 「一般的な衛生管理」及び「HACCPに沿った衛生管理」に関する基準に基づき衛生管理計画を作成し、従業員に周知徹底を図る
② 必要に応じて、清掃・洗浄・消毒や食品の取扱い等について具体的な方法を定めた手順書を作成する
③ 衛生管理の実施状況を記録し、保存する
④ 衛生管理計画及び手順書の効果を定期的に(及び工程に変更が生じた際等に)検証し(振り返り)、必要に応じて内容を見直す
 
小規模営業者等は、簡略化されたアプローチによる衛生管理を行うことになり、業界団体が作成し、厚生労働省が内容を確認した手引書を参考にして以下の①~⑥の内容を実施していれば、「営業者は厚生労働省令に定められた基準に従い、公衆衛生上必要な措置を定め、これを遵守している」と見なされることになっている。
① 手引書の解説を読み、自分の業種・業態では、何が危害要因となるかを理解し、
② 手引書のひな形を利用して、衛生管理計画と(必要に応じて)手順書を準備し、
③ その内容を従業員に周知し、
④ 手引書の記録様式を利用して、衛生管理の実施状況を記録し、
⑤ 手引書で推奨された期間、記録を保存し、
⑥ 記録等を定期的に振り返り、必要に応じて衛生管理計画や手順書の内容を見直す
 
しかし、特に小規模の飲食店等では衛生管理の記録が負担となり、導入や定着の課題となっていた。
 
厚生労働省では、このような課題を踏まえ、衛生管理の記録を容易とし、飲食店におけるHACCP導入や定着の負担軽減を図るためにアプリを開発し、運用を開始した。
 
厚生労働省が開発した「HACCP 衛生管理記録アプリ」は、課金なしの無料で利用することができ、飲食店向け「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」手引書に従い、衛生管理計画、日々の実施記録、毎月の振り返りについて、スマートフォンやタブレットの端末を利用して行うことができる。
 
具体的には、飲食店向け「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」手引書に掲載されている衛生管理計画、実施記録・振り返りの様式に沿って記録等を作成することができ、作成したデータをダウンロードすることも可能になっている(記録データはCSV形式で出力することができ、アプリ内で2年間保存することができる)。
 
このアプリは、厚生労働省のウェブサイトからダウンロードができ、操作方法についての詳しいマニュアルも用意されているので、活用するとよい。(※)
 
 
(参考)一般飲食店事業者向けHACCP衛生管理記録アプリ

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000161539_00003.html