「女性の健康課題の解決に向けたフェムテック導入ガイダンス」の公表

経済産業省は、5月27日、女性の健康課題への対応策の1つとして、フェムテックを活用する際のポイントや事例をとりまとめた「企業・自治体等向け 女性の健康課題の解決に向けたフェムテック導入ガイダンス」(以下「ガイダンス」という)を公表した。
 
ここで、フェムテック(Femtech)とは、Female(女性)とTechnology(技術)を組み合わせた言葉で、月経、不妊、妊娠・出産、更年期など、女性特有の健康課題をテクノロジーで解決する製品やサービスなどを指し、女性特有の健康課題による労働損失等の経済損失は、社会全体で約3.4兆円と推計されている中、フェムテックの活用が女性特有の健康課題への対応策の一つとして期待されている。
 
令和4~7年度フェムテック等サポートサービス実証事業によれば、フェムテックサポートサービスの利用により、プレゼンティーズム(心身の不調や疾患を抱えた状態で出勤し、本来のパフォーマンスを発揮できずに生産性が低下している状態)が年代別(20歳代から60歳代)でも領域別(月経、不妊、妊娠・出産、更年期など)でも改善することが示されており、女性特有の健康課題に関する行動変容や働きやすい職場環境の醸成など企業価値向上につながる副次的効果も得られるとされている。
 
フェムテック製品・サービスを福利厚生等の一環として導入するにあたっては、「課題の認識」から始まり、「試験導入・評価」に至るまでの複数のステップを段階的に進めていくことが重要とされており、これらのステップを順に実践することで、自社の課題や組織特性に合った形で、無理なく導入を進めることが可能となるとされている。
 
「ガイダンス」では、導入に向けた5つのステップ(1.課題の認識、2.方針・施策検討、3.製品・サービス選定、4.組織内調整、5.試験導入・評価)毎に目標(GOAL)とポイントが示されており、フェムテック等サポートサービス実証事業で採択された事業者(食品卸売業、ヘルスケア事業、医療機関、情報・通信業、保険業、家電製造業)の導入事例がフェムテック製品・サービス導入前、導入中、今後に向けて掲載されているため、参考にするとよい。
 
経済産業省「フェムテック等サポートサービス実証事業」参考資料(※)によれば、世界のフェムテック市場規模は2021年には253億ドルに達し、2030年には973億ドルに拡大し、2022~2030年の年平均成長率は16%を超えると予測されており、また、フェムテック業界への投資も増えており、世界全体の投資額の63%近くを占める米国は、フェムテックに特化した企業へのフェムテック投資家の数も最も多く、110億ドル以上が投資されており、今後のフェムテックの活用は、重要性を増していくものと考えられる。
 
 
(参考)「企業・自治体等向け 女性の健康課題の解決に向けたフェムテック導入ガイダンス」を公表しました