2026-04-02
総務省は、3月18日、eシールに係る総務大臣認定認証業務に関して、一般財団法人日本データ通信協会を指定調査機関として指定するとともに、ロゴマークを公表し、併せてeシールに係る認証業務の総務大臣認定申請の受付を本年3月30日(月)から開始することを公表した。
「eシール」とは、電磁的記録に記録された情報に付与された又は論理的に関連付けられた電子データであって、次の要件のいずれにも該当するものをいう。
一 当該情報の出所又は起源を示すためのものであること
二 当該情報について改変が行われていないかどうか確認することができるものであること
とされている。
具体的には、eシールとは、電子文書の発信元の組織を示す目的で行われる暗号化等の措置で、企業の会社印(角印等)の電子版に相当するもので、個人名の電子署名とは異なり、使用する個人の本人確認が不要であり、領収書や請求書等の経理関係書類等のような迅速かつ大量に処理するような場面において、簡便にデータの発行元を保証することを可能とするものである。
例えば、B社が請求書等に会社印(角印等)を押印し、取引先(A社)に郵送、メールで送付する場合、請求書等を受け取ったA社は、B社の会社印(角印等)を確認し、請求書等の発行元がB社であることを確認する。この場合A社は、B社から届いた請求書が本当にB社からの請求書であることを確認できない。
このような場合に eシールを利用し、認証局が発行した電子証明書を用いることで、上記のような問題を避けることができる。
上記と同じ事例でB社が請求書等にB社のeシール(電子証明書は認証局が発行)を付与し、メール等でA社に電子的に送付、請求書等を受け取ったA社は、データに付されたB社のeシールを認証局で確認(検証)し、請求書等データの発行元がB社であることを確認することができる。
データに付された押印の本人を確認する方法としては電子署名があるが、電子署名は本人が電子文書を作成したことと当該電子文書に示された意思表示が当該本人によるものであることを証明するもので、自然人のみが利用することができるものとなっている(法人は利用できない)。
eシールは、発行元を証明することしかできない反面、個人に紐づくものではないため、人事異動等の際に新たな電子証明書の取得をする必要がないことや、意思表示を伴わないため、大量の電子文書等に機械的、自動的に付与することができるというメリットがある。
eシールの利用には、従来から民間団体が自主的に行っているものと今後開始される総務大臣認定を受けたものの2種類があるが、これは「eシールの保証レベル」の違いによるもので、総務大臣による認定を受けたeシール(保証レベル2のeシール)では、例えば排他的独占業務とされている士業等の資格証明書や官民間のやりとりの中で、公的機関が発行する書類のうち、特になりすましや改ざんを防止する必要のある書類、会計監査において用いる財務諸表等の監査証拠となる資料等への付与を行い、組織が日常的に発出する各種証明書等(電化製品の電子保証書、工事関係書類、請求書等)には、より低コスト・簡易な手続で大量発行できる民間団体が自主的に行っているeシール(保証レベル1のeシール)を付与することが考えられる。
今後データによる取引が増えていくことになると、eシールの活用の機会が増えることが予想される。
(参考)不正アクセス行為の発生状況及びアクセス制御機能に関する技術の研究開発の状況
https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01cyber01_02000001_00276.html

