“飲兵衛”が多いのは「高知」「宮崎」「秋田」?

国税庁がまとめた都道府県別(沖縄分は含まない)の2017年度成人1人当たりの酒類消費数量表によると、年間の消費数量の全国平均は、ビール24.4リットル、発泡酒6.5リットル、清酒5.1リットル、(単式蒸留の本格)焼酎4.3リットルなど、合計80.5リットルで2年連続減少した。成人1人当たりの酒類販売(消費)数量は、1989年度(平成元年度)以降は1992年度の101.8リットルをピークとして減少傾向にある。

都道府県別にみると、「東京」が111.6リットルで最もお酒の消費量が多く、以下、「高知」(95.5リットル)、「宮崎」(93.0リットル)、「秋田」(92.9リットル)、「青森」(92.2リットル)、「大阪」(91.81リットル)と続き、最も少ないのは「滋賀県」の58.6リットルだった。ただし、「東京」は大都市圏という経済構造から業務用のニーズが大きいと推測され、真の“飲兵衛”の県といえば、高知や宮崎、秋田といったところか…。

酒類別にみると、ビールの消費量は、「東京」(42.5リットル)がトップ、「大阪」(29.9リットル)、「京都」(27.4リットル)と続く。清酒は、「新潟」(11.3リットル)、「秋田」(9.8リットル)、「山形」(7.9リットル)などの酒処が続く。「大阪」は4.5リットルで平均以下、「東京」は5.9リットルと全国平均をかろうじて上回る。日本酒の長期低迷は、大きな業務用市場での消費が伸びていないことが要因と推測できる。

ビールや清酒では九州勢が姿を見せないが、彼ら(特に南九州勢)は、焼酎一辺倒なのだ。本格焼酎の全国平均が4.3リットルのところ、「鹿児島」は21.8リットル、以下、「宮崎」(18.6リットル)、「大分」(9.4リットル)、「熊本」(9.1リットル)と上位4県を南九州勢が独占する。ちなみに、「鹿児島」では清酒は1.2リットルなど、発泡酒以外のほかの酒は全国平均を大きく下回る。

都道府県別の2017年度成人1人当たりの酒類消費数量表は↓
http://www.nta.go.jp/taxes/sake/shiori-gaikyo/shiori/2019/pdf/041.pdf